こんにちわ、小松令和です 
勝手に新連載を始めた「有馬~じゃん放浪記」第3章
★炭酸公園近くの恐怖の家★
:
:
端宝寺公園へ行くには六甲川を遡る必要がある。
現在の兵衛向陽閣は六甲川沿いに建つが、かつての兵衛旅館は滝川沿いにあった。この六甲川と滝川とがねね橋のたもとで出会い、合流して有馬川となる。
ヨーコは橋を渡り上流へと道を辿っていく。途中で何人かの工事の警備員とすれ違う。
緩やかな登り坂が続く。15分ほど歩くとようやく公園の入口が見えた。入口は3つあったが、迷わず一番ゴージャスな門をくぐる。「瑞宝寺」という寺が明治まであったというが、その山門だった。
冬枯れの公園の奥はハイキングコースにつながっているようだ。
はるか上の方で人の声が聞こえたが、姿は見えなかった。
ヨーコは秀吉の碁盤を探していた。それ以外のものが何もなさそうだったからだ。いったいどこにあるのか、看板もなさそうだ。
手袋とマフラーを外して汗をぬぐう。
静寂のなか、滝音だけが大きく響いていた。
小さな清流が公園を横切っているのを見つけた。
これがやがて六甲川になるのか、それにしては小さすぎるか
そんなことを思いながら視線で流れを辿る。
あっ!
ヨーコはそこに碁盤らしきものを発見した。
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ヨーコは日暮しの庭という碁盤の前で一息ついた。太閤橋の所に秀吉の銅像があるが、時間が経つのも忘れたというこの場所に碁を打つ秀吉の銅像を置いたらいいのに、いったい誰が対戦相手だったのだろうか。
目的を達したヨーコは公園内の行きとは違う道を下って行き、行きとは違う入口から外に出た。なるほど、端宝寺公園には3つ入口があるが、中ですべてつながっていたのだ。
帰り道、警備員は1人しかいなかった。こちらも昼休みなのだろうか。のどかだ。
瑞宝寺公園は有馬の中ではかなり高い位置にある。有馬をぐるりと囲んでいる外周道路よりさらに外側だ。
ヨーコご執心の「炭酸泉源」は外周道路から少し内に入った所にある。このまま有馬外周道路をたどれば到着しそうだが、ショートカットするルートを選んだ。しかしこの選択はまずかった。おかげで後ほど大変な目に遭うのだが、この時点でヨーコは知る由もない。
歩きだし、ほどなくして「射場」という表札が目立つエリアに入った。
なんと読むのだろう、
「鳥地獄・虫地獄」の辺りは射場山というようだが、読み方がわからない。
ヨーコは昔は的場浩司が好きだったことを思い出しながら通り過ぎた。
「炭酸泉源」はもともとの「鳥地獄・虫地獄」とは異なる場所にあり、今は整備され公園になっていた。鳥や虫の死骸はとくに落ちていなかった。
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というのも、泉源が工事中だったのだ。銀泉「炭酸水」を飲むことができなかった。
これぞまさにミッション・インポッシブル!!
ヨーコは悲しかった。
目の前にはたんさん坂。坂を下り次の泉源に向かうか、目の前の急斜面を上り外周道路に出て「鳥地獄・虫地獄」まで行くか、ゴボゴボ炭酸が湧いているような寒い演出の施されている池で写真を撮りながら、ヨーコは迷った。
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こーなったら「鳥地獄・虫地獄」まで行くしかない!鳥地獄で炭酸を飲んでやる!
奮起して坂を上る。途中また、ざーざーと滝の流れる音が聞こえてきた。
どこに滝があるんだろうか?音の方に視線をめぐらしたが、そこには人家しかなかった。
衝撃的な事実!人家の軒下から滝の音がしている。
「なにーっ!?」
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(写真右下)人家の軒下では水道管が破れ、毎分何十?もの水が滝のように流れ出していた。
「おいおいおい、だいじょぶかよ、このうち~、
いいのかこれ~!こわっ
」
ヨーコは何度も軒下を覗き込み、自分こそ挙動不審な観光客だったことはいうまでもない。
⇒「有馬~じゃん放浪記・その4」へつづく Coming Soon
営業企画課 小松令和
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有馬温泉 兵衛向陽閣
〒651-1401
神戸市北区有馬町1904
Tel 078(904)0501
Fax 078(904)3838
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勝手に新連載を始めた「有馬~じゃん放浪記」第3章
★炭酸公園近くの恐怖の家★
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端宝寺公園へ行くには六甲川を遡る必要がある。
現在の兵衛向陽閣は六甲川沿いに建つが、かつての兵衛旅館は滝川沿いにあった。この六甲川と滝川とがねね橋のたもとで出会い、合流して有馬川となる。
ヨーコは橋を渡り上流へと道を辿っていく。途中で何人かの工事の警備員とすれ違う。
緩やかな登り坂が続く。15分ほど歩くとようやく公園の入口が見えた。入口は3つあったが、迷わず一番ゴージャスな門をくぐる。「瑞宝寺」という寺が明治まであったというが、その山門だった。
冬枯れの公園の奥はハイキングコースにつながっているようだ。
はるか上の方で人の声が聞こえたが、姿は見えなかった。
ヨーコは秀吉の碁盤を探していた。それ以外のものが何もなさそうだったからだ。いったいどこにあるのか、看板もなさそうだ。
手袋とマフラーを外して汗をぬぐう。
静寂のなか、滝音だけが大きく響いていた。
小さな清流が公園を横切っているのを見つけた。
これがやがて六甲川になるのか、それにしては小さすぎるか
そんなことを思いながら視線で流れを辿る。
あっ!
ヨーコはそこに碁盤らしきものを発見した。
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ヨーコは日暮しの庭という碁盤の前で一息ついた。太閤橋の所に秀吉の銅像があるが、時間が経つのも忘れたというこの場所に碁を打つ秀吉の銅像を置いたらいいのに、いったい誰が対戦相手だったのだろうか。
目的を達したヨーコは公園内の行きとは違う道を下って行き、行きとは違う入口から外に出た。なるほど、端宝寺公園には3つ入口があるが、中ですべてつながっていたのだ。
帰り道、警備員は1人しかいなかった。こちらも昼休みなのだろうか。のどかだ。
瑞宝寺公園は有馬の中ではかなり高い位置にある。有馬をぐるりと囲んでいる外周道路よりさらに外側だ。
ヨーコご執心の「炭酸泉源」は外周道路から少し内に入った所にある。このまま有馬外周道路をたどれば到着しそうだが、ショートカットするルートを選んだ。しかしこの選択はまずかった。おかげで後ほど大変な目に遭うのだが、この時点でヨーコは知る由もない。
歩きだし、ほどなくして「射場」という表札が目立つエリアに入った。
なんと読むのだろう、
「鳥地獄・虫地獄」の辺りは射場山というようだが、読み方がわからない。
ヨーコは昔は的場浩司が好きだったことを思い出しながら通り過ぎた。
「炭酸泉源」はもともとの「鳥地獄・虫地獄」とは異なる場所にあり、今は整備され公園になっていた。鳥や虫の死骸はとくに落ちていなかった。
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というのも、泉源が工事中だったのだ。銀泉「炭酸水」を飲むことができなかった。
これぞまさにミッション・インポッシブル!!
ヨーコは悲しかった。
目の前にはたんさん坂。坂を下り次の泉源に向かうか、目の前の急斜面を上り外周道路に出て「鳥地獄・虫地獄」まで行くか、ゴボゴボ炭酸が湧いているような寒い演出の施されている池で写真を撮りながら、ヨーコは迷った。
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こーなったら「鳥地獄・虫地獄」まで行くしかない!鳥地獄で炭酸を飲んでやる!
奮起して坂を上る。途中また、ざーざーと滝の流れる音が聞こえてきた。
どこに滝があるんだろうか?音の方に視線をめぐらしたが、そこには人家しかなかった。
衝撃的な事実!人家の軒下から滝の音がしている。
「なにーっ!?」
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(写真右下)人家の軒下では水道管が破れ、毎分何十?もの水が滝のように流れ出していた。
「おいおいおい、だいじょぶかよ、このうち~、
いいのかこれ~!こわっ
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ヨーコは何度も軒下を覗き込み、自分こそ挙動不審な観光客だったことはいうまでもない。
⇒「有馬~じゃん放浪記・その4」へつづく Coming Soon
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営業企画課 小松令和
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有馬温泉 兵衛向陽閣
〒651-1401
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